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スタジオ紹介

建築家 坂 茂さん設計による、当研究所建築のエピソードです

「建てるまでの経緯」





設計:(株)坂 茂 建築設計
担当:矢敷 潤

{工:(株)屋代工務店
担当:池田 秀雄


 2001年5月に自宅兼オフィスが外房の海から5分ほどの
 土地に完成しました。 元々住んでいる東京の郊外からは
 140Km、約3時間ほどの遠隔地ですが、なぜこの地
 かというと、夫婦二人で終の棲家を探していた時に、冬寒く
 なく、魚がおいしく、土地が安い所ということで、外房に決め
 たわけです。

 さて建築についてですが、前の会社の仕事で知り合い、
 10数年来お付き合いをしてきた建築家 坂 茂(ばん しげる)
 さんに設計をお願いしました。
 
 プランは事務所で希望、条件を打合わせ、その後現場へ
 坂さんに一度来ていただいて周囲の環境、土地の状態を
 見てもらって、ほんの数ヶ月で出来てきました。

 図面と模型で提示され、大変大胆なプランでしたが、殆ど
 迷わずOKを出しました。優れた建築家というのは、こちらの
 予測をはるかに超えた、それでいてワクワクさせるデザイン
 が出来るものだと実感しました。

 それからは予Zに合わせるために、地元の工務店を色々
 探して貰いましたが、設計案が出てから確か半年以上か
 かったように難産でした。要は普通の建物ではないために、
 建て方がわからない、見積もりがあわないなどが理由です。

 コストダウンのために若干規模、仕様は変更しましたが、
 デザインは当初案から妥協せず実現できました。{工期間
 も予定よりはるかにかかり、10ヶ月かけようやく完成しまし
 た。セカンドハウスとしての使い方なのでそれでもよかったの
 です。



「坂 茂さんのこと」

我が家を設計した建築家 坂 茂さんは今、国際的に大変活躍、注目されている
建築家の一人です。プロファイル、作品は色々なサイトで紹介されていますので
是非ご覧下さい。ここでは我が家の設計に見られる特徴を挙げます。

「ベニヤ三角グリッドの家」
 
 1辺90cmの正三角形を単位としたグリッドモジュールで、一辺2.7mO角形を構造の
 単位として組合せ、建物の梁を構成しています。建物を上から見ると、一辺10.8mの
 正三角形と、一辺5.4mのひし形の組合せとなります。
 これは、坂さん設計のねむの木美術館や、ハノーバー万博日本パビリオンの壁面で
 用いた三角グリッド構造の応用です。家の中の寸法を見るときは常に昔習った幾何
 学の直角O角形の1対2対√3の計Zで距離を見ることになります。


「家具の家」

 坂さんの設計した実験的な住宅として家具の家があります。これは、建物の垂直方向
 の要素である柱、壁の代わりに家具の箱体を利用して屋根を支える工法です。当然、
 箱の内側は収納部として使用されます。冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの設備もその
 中にビルトインされます。
 寝室横の家具の中にはトイレも組み込まれています。我が家では、三角形の屋根です
 から家具も両端は120°、60°の隅になる箱となり少々、入れるものに制約があります。


「紙管構造の家」

 坂さんが有名になったのは紙の管を建築の構造材として利用した作品によります。
 これで大震災の被災者用の住宅を作ったり、大きな仮構構造で屋根を作ったりして
 います。我が家では、構造ではなく象徴的にオフィスの大きなガラス壁の内側に列柱
 として使いました。目隠し、ブラインドの役割をしています。オフィスは柔らかな光と隙間
 からの景色が見えます。



なぜ三角かという理由は、敷地形状が変則なデルタ形をしていたためです。なるべく
土地の形状や元々あった樹木を生かして、その土地に馴染んだ造形をする坂さんの
建築に対する姿勢から生まれたものと私は解釈しております。感覚的に変化がある
かと思って住んでみましたが、人の移動は必ずしも不自然ではなく、生理的にも
違和感なく過ごせました。


(坂 茂さんのホームページ)
http://www.shigerubanarchitects.com



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